蔵王大権現 ~心奮わす夜~

ねこのかわ

2014年12月27日 00:00

11月のことですが
奈良県吉野のある金峯山寺(きんぷせんじ)に行ってきました。ここは、同じく奈良県の天川村という、村に信号が1機しかないというような秘境に行く時に間違って通りかかったことがあり(2010年)その雰囲気が素敵だな、機会があったら行ってみたいなと思ってました。

その後JRのこんなCM見たりして(2012年)、余計行きたくなりウズウズ





それから2年・・・こんな行事発見!

これは・・・是非行きたい!とやっと行動にうつせたのであります

金峯山寺(きんぷせんじ)
金峯山寺(きんぷせんじ)は、奈良県吉野郡吉野町にある金峰山修験本宗(修験道)の本山である。本尊は蔵王権現、開基(創立者)は役小角・えんのおづぬ(役行者・えんのぎょうじゃ)と伝える。
金峯山寺の所在する吉野山は、古来桜の名所として知られ、南北朝時代には南朝の中心地でもあった。「金峯山」とは、単独の峰の呼称ではなく、吉野山(奈良県吉野郡吉野町)と、その南方二十数キロの大峯山系に位置する山上ヶ岳(奈良県吉野郡天川村)を含む山岳霊場を包括した名称であった。
吉野・大峯は古代から山岳信仰の聖地であり、平安時代以降は霊場として多くの参詣人を集めてきた。吉野・大峯の霊場は、和歌山県の高野山と熊野三山、及びこれら霊場同士を結ぶ巡礼路とともに世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成要素となっている。(wikiより)


で、現在、「国宝仁王門平成大修理勧進・蔵王堂秘仏ご本尊特別ご開帳」(修理勧進のため、向こう10年間、1年に1ヶ月程度の秘仏ご本尊の特別ご開帳をされている)しておりまして、秘仏「蔵王権現」を拝観できます(今年はもう終了しました)。



いざ当日、宿に着いて、蔵王堂を先に見学しようかなーとも思いましたが、まあゆっくりくつろいで、早目の夕食をとり、夜間拝感にむかいました。夜の蔵王堂、とてもいい雰囲気で堂内の灯りは蝋燭だけという・・。そして御開帳。役行者が修行の末、祈り出したという金剛蔵王権現。声明の中、じっと見つめていると、姿は恐ろしいのですが逆にあたたかさを感じました。
夜間拝感はこんな感じでした

蔵王権現の根底には「恕(じょ)」の心があると、法話でお坊さんがお話されていました。「恕」とはゆるすと読みます、ゆるすには「許」という字もあります、許は聞き届ける、相手のいうことを聞いてやるという意味ですが「恕」には、相手をゆるす、おもいやる、いつくしむ、あわれむなどの意味があり、蔵王権現は一切を恕(ゆる)し育み、人々を導いていこうという慈悲の心があるのだそうです。

心奮わす夜・・・となりました。蔵王権現のお姿に感動してちょっと涙してしまいました。役行者が人々を救済するために祈り出した、日本独自の仏。心にしっかり刻んできました。

感動の夜間拝感の次の朝は朝のお勤めに参加できるということで6時半にはお堂へ。宿がお堂から近いところだったので行きやすくてよかった朝の蔵王権現は、夜と雰囲気が違い凛々しいというか厳しさがあるような、そんな印象でした。張りつめた冷えた空気の中でのお勤めは心もシャキッとしました



朝のお勤めを終えてお堂から出ますと・・・・美しい朝日が

蔵王堂

山々も、朝もやで本当に何ともいえなく幻想的

なんだか初日の出を見たような気分に


このあと、お宿に戻って朝ごはんを頂き、ちょっと休んで帰路につきました。さすがに遠いんでw
まわりにまだいろいろ見たい寺社もあったので、次は2泊くらいで、ゆっくり行きたいです。

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